2013年8月15日木曜日

待っているのは性に合わない。

今日,法律相談センターの予約が入らなかったため,夜がフリーになりました。渡部です。


おかしいな,なんで予約が入らないんだろう。みんな困っていることあるはずなのに。世界はそんなに平和じゃない。何かの紛争があるはず。それなら弁護士会の相談センターに予約電話がきてもいいはずだ。

そんなことを考えながら折返しの電話を待っているんですけど,全然かかってきません。

おかしいな,なんで折返しの電話がかかってこないんだろう。あれ程「弁護士の在・不在に関わらず今日中に折り返してね。」と念を押したのに。あれかな,いつもの感じでやり過ぎたからかな,嫌われたのかな。

そんなことを考えながらこのブログを書いています。



まぁ,相談センターに予約が入らなかったということは,少なくとも今日の横浜市民の皆様に置かれましては心穏やかな日であったということが推認できるので,それはそれで良いことなんですけど,まぁそんなわけないですよね。


最近,よく叫ばれているのは,「弁護士事務所の敷居は決して高くありません」というキャッチフレーズです。

私の事務所のホームページ(自作)を作るときに,いろんな事務所のホームページを参考にするために見たのですが,かなりの確率でこのフレーズが使われています。

そう,弁護士事務所の敷居は高くないから,気軽に来て下さいね。相談センターの敷居も高くありませんからね。弁護士の敷居も高くありませんからね。



と言ったところで敷居を低く感じるわけがないことぐらい分かっています(キリッ)。


そんなにすぐに敷居を低く感じられるのなら世話ないです。

私は昔から,学校の教師,お医者さん,教授,弁護士など,「先生」と呼ばれる人種に対して全くおそれを抱かず,むしろ「どういうイタズラしたら面白いか」とか考える性格の人間であるため,何故弁護士の敷居が高く設定されているのかよく分からないのですが,経験上,「敷居が高いと感じる理由」がいくつかあるのではないかと思っています。

そこで,今日は,弁護士の敷居が低い理由を,根拠に基づいて解説したいと思います。



① 弁護士は同じ人間である。

大前提です。たまにこれを忘れている方がいます。

弁護士は学術的に分類するとホモ・サピエンスに分類されます。

私は弁護士5年目ですが,ホモ・サピエンスではない弁護士に出会ったことがありません。

ホモ・サピエンスは基本的に雑食ですが,共食いはまずしない生物なので,弁護士事務所に行ったからといって,急に食いつかれたり,啄ばまれたりということは絶対にありません。

その意味では,檻に入れられているとは言え,肉食動物であるライオン,トラ,鷹などが区域内に密集している動物園の方が危険性は高いです。

そう,すなわち,弁護士事務所は動物園より安全なのです。

ちなみに私のオススメの動物園はズーラシアです。


② 弁護士はふんぞり返っていない。

基本的に腰が低いです。何故なら弁護士業はサービス業に分類されるからです。

私もふんぞり返っていません。何故なら,ふんぞり返りながら法律相談をすると,相談者の顔を見るために首を前に曲げなければならず,首が疲れるからです。

中には「スーツを着て堅苦しいイメージを持っていました。」というお客様がいらっしゃいますが,よく考えて下さい,たいていの会社員は皆スーツを着ています。「スーツ=堅苦しい」という概念がまずおかしいのです。

弁護士はプライベートでは私服を着ています。何故なら,スーツはゆったりしづらいし,全裸だと警察に捕まるからです。

ちなみに,上記のお客様の感想は,事務所内を私服姿でうろついている私に対して発したものです。何故私が私服姿で職場を歩いているのかはお察し下さい。動きやすいからです。

③ 弁護士に聞くことは恥ずかしいことではない。

「そんなことも知らないのかと怒鳴る」「上から目線で指示をしてくる」「なんで分からないんだと叱り飛ばす」と言ったことは基本的にはありません。

基本的と申し上げたのは,ものすごい稀にこういう方がいらっしゃると聞いたことがあるからです(直接見た訳じゃない。)。

ただ,普段,近所の弁護士同士は仲が良いんですけど,私の知る限り,99.9%大丈夫です。

特に,「自分がこれを知らないことは,恥ずかしいことなのではないか,弁護士の先生にこんなことを聞くのは申し訳ないのではないか」という方が結構な割合でいらっしゃるんですけど,知らないことを教えるために弁護士がいるわけで,全く恥ずかしいことはありません。

むしろ,「無知の知」を自覚されている方に対し,弁護士は賞賛の眼差しを向けます。よくぞこの段階で来てくれた,と。もう少しで手遅れになるところだった,と。

はっきり言って,弁護士は法律を知っているだけであって,その他は特段の能力もございません。

たまたま聞かれた分野が自分の知っている分野であったというだけであり,そんなことで偉そうにしている人は弁護士失格です。

このことは,多くの弁護士が自覚しているところであり,弁護士だって,自分の知らないことは他人に聞いて解決したりするのです。

 ↓ 以下,お食事中の方以外で興味のある方は反転。

私,実は最近,これ,ひょっとしたら痔なんじゃないかという疑惑を持っておりまして,近々お医者さんに聞いてみようかと思っております。

でも,肛門科って,結構行くの恥ずかしいですよね。どうしよう。敷居が高いな。

これか!!


④ 弁護士事務所に行くことで,いきなりお金をむしり取られることはない。

さて,「敷居が高い」の意味を,私が③で理解できたところで,お金の話します。

よく勘違いされるのが,「弁護士に相談したらそのままベルトコンベア式に依頼しなきゃいけなくなってお金たくさんとられるんじゃないか」という誤った先入観です。

結論から言えば,弁護士に話きいてもらうだけなら30分5000円くらいです。

また,初回相談に限り,無料で聞くところも多いです。うちの事務所とか。

「相談した=依頼しなきゃいけない」なんてことはございません。

お医者さんと同じで,セカンドオピニオン的に,何人かの異なる弁護士に相談してみて,自分が一番気に入った弁護士に相談してもいいんです。

その場で依頼しなかったからといって,その弁護士が怒ることはまずありません。

また,後日「いろんな先生に相談してみたけど,あなたに依頼していいですか。」というのももちろんありです。弁護士的にはこれが一番嬉しいです。覚えていてくれたのね,という感じで。

一番良いのが,「相談しただけで解決できちゃった。」というパターンです。

これは紛争の初期状態に相談に来て頂けると起こりうるパターンで,相談者の方も,無駄なお金を払わず,紛争を事前に回避できる,ということもあり得るのです。

弁護士としても,依頼されなかったからといってまず間違いなく不満に思いません。

私の場合,

「先生,アドバイスのおかげでなんとかなりました。」
「おぉ!良かったですね。」
「すいません,相談料,本当にタダで良かったんですか?」
「えぇ,もちろん。」
「すいません,ありがとうございます。」
うん,だから,もし周りで困った人がいたら,『渡部って弁護士は良い弁護士だよ』って吹き込んでおいて下さい。
「ちょ(笑)先生,分かりました(笑)」

という露骨な営業活動をしているのでわかりやすいのですが,他の弁護士も同じ気持ちだと思います。




という具合に,弁護士の敷居は高くないよ論を極めて理論的に述べていたのですが,折返しの電話は結局来ないし,何より今日の法律相談センターの予約もやっぱり入らなかったので,しょんぼりしながら仕事して帰ります。









にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村